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見研楽学 〜けんけんがくがく〜

第15回世界音楽療法大会が開催されました。

2017年7月4日(火)~7月8日(土)、つくば国際会議場(エポカルつくば)において第15回世界音楽療法大会が開催されました。
大会参加者のべ2800人、うち約700人が海外からの参加者(49ヶ国)でした。


第15回世界音楽療法大会に参加して

松﨑聡子 (2012~2017年度 理事長)

 2017年7月4日㈫から8日㈯まで開催された「The 15th World Congress of Music Therapy=WCMT(第15回世界音楽療法大会)」 於つくば国際会議場(エポカルつくば)に参加してきました。
WCMTは、3年に1度の頻度で開催されており、6年前の韓国大会以来、アジアでは2度目、日本では初開催でした。WCMTの主催団体は、World Federation of Music Therapy=WFMT(世界音楽療法連盟)ですが、開催国の団体がホストとして運営を任されることになっており、日本音楽療法学会(JMTA)がその役割を担いました。
また、今大会は、2017年の日本音楽療法学会全国大会を兼ねてもおり、今年度JMTA学術大会担当である関東支部が中心となり実行委員となり、3年をかけて準備を進めてこられました。


 会場であるつくば国際会議場は、つくばセンター駅から徒歩約10分。大きな窓から光が射し、外の緑が見え、とても明るく清潔感がありました。各会場への移動もしやすい構造になっていました。エントランスホールには舞台が設置されており、ランチタイムに日替わりでパフォーマンスが繰り広げられ、大会を盛り上げていました。 私も和太鼓の演奏や、自閉症の方たちのピアノ演奏などいくつか聴かせていただき、その力強い演奏に感動しました。
また、大会開催がちょうど七夕の時期と重なっていたこともあり、七夕飾りがあしらわれていて、短冊に願いを書くコーナーも設置されていました。実行委員の方々の“おもてなし”の心を感じました。


 毎朝8時半からメインホールでスポットライトセッションがあり、その後はいくつかの会場に分かれて口頭発表、ラウンドテーブル、シンポジウム、ワークショップが同時に進められていきます。興味あるテーマの発表、ラウンドテーブル、ワークショップの時間が重なり、何を選択するか悩みました。そして、積極的に質問をする海外の学生達に感心させられたり、自分の英語力のなさを痛感させられたり。 ワークショップはどこも人気で満員御礼状態。英語で飽和状態になった脳を休めるのにワークはちょうど良く、言葉を超える音楽の力を今更ながら感じました。


 さて、話を少し前に戻しますが、私は2011年の韓国大会に参加しました。その時は、世界大会初参加ということもあり、物見遊山、観光も兼ねてというお気楽な参加でした。その後、2017年のWCMT日本開催を知り、せっかく日本で開催されるのであれば、当会の活動について紹介したいと準備を進めてきました。タイトルを「PROFESSIONAL SIGNIFICANCE AND ROLES OF THE HYOGO MUSIC THERAPIST ASSOCIATION,JAPAN(兵庫県音楽療法士会の職能団体としての存在意義と役割)」として、会の設立の背景、県補助事業についての内容説明と成果、課題を挙げ、エントリー。
幸いにも演題が採択され、ポスター発表できることとなり、英語と格闘しながらのポスター制作。英文チェックには、当会顧問の岡崎香奈先生にもご協力頂きました。ありがとうございました。この場を借りて感謝申し上げます。


 今回は、のべ約2800人の参加者があり、そのうち700人ほどが海外からの参加者で、参加国は49ヶ国だったようです。若い学生の参加も多く、また男性も多く参加されていたので、例年のJMTA全国大会とは違う印象でした。国内外の音楽療法士がこれだけ多く集まり、発表したり、議論を交わしたり、情報交換できる機会もなかなかありません。とても刺激的な5日間でした。

大会関係者の皆様、お疲れ様でした。ありがとうございました。
3年後の南アフリカ開催へ思いを馳せて・・・。

『一般社団法人兵庫県音楽療法士会 20周年記念式典及び特別講演』を終えて

~20周年記念式典をふりかえって~ 

実行委員長  井上恭子


 2021年6月13日(日)ANAクラウンプラザホテル神戸において、当会の20周年記念式典を開催いたしました。コロナ禍で開催が危ぶまれましたが、感染症対策を徹底し、ご来賓の皆様にもご出席いただき無事開催出来ましたことを、大変嬉しく思いました。私たちらしい式典にしたいと足掛け二年準備し、会員による合奏や合唱も披露いたしました。演奏や式典・講演に参加した会員、参加は叶わなくても見守ってくれた会員、そしていろいろな係を担当した会員など、多くの会員の関わりによって成功裡に収めることができたことを感謝いたします。
 私たちは発会より20年間毎月研修会を実施し、常に学びの機会を持ち続けてきました。また会員それぞれが担当部署に所属し、実務の係を 一緒に行うなど、そのチームワークはコンサート活動でも発揮されました。ご来賓の方に「温かい式典でしたね」と言っていただいた20周年式典と、たくさんの写真と共に懐かしい想いが込み上げてくる記念誌は、そんな 私たち会員の20年間の歩みの集大成だと思っています

~ 20周年の節目を迎えて、当会のこれから ~ 

一般社団法人 兵庫県音楽療法士会理事長   鞘本尚子


 20周年記念式典を終えて一息ついたところで当会のこれからのことを考える機会を得ました。
 現在日本で一番大きな音楽療法組織である一般社団法人日本音楽療法学会では音楽療法士の国家資格化に取り組んでいます。
 今後兵庫県音楽療法士の国家試験受験についてはどのようになって行くのかはまだまだわかりませんが、日本音楽療法学会認定音楽療法士も兵庫県音楽療法士も同じ任意資格です。
情報収集をしっかりして、 日本国内の音楽療法士の流れに乗っていきたいと思います。
 兵庫県音楽療法士は全国唯一の行政のバックアップによる活動ができている音楽療法士です。
 阪神淡路大震災をきっかけに兵庫県が音楽療法を県内全域に普及させるという目標を持って取り組む中で生まれた兵庫県音楽療法士は、これまでと同じように兵庫県内の音楽療法普及という目標に向かって活動し、前進できるよう願っています。合言葉は『感謝と前進!』